常子、初めて祖母と対面する2
引っ越しで浜松を離れる日
会社の社長がばつが悪そうにしていた。
引っ越しは自分のせいだと思っている
という。
そんなことはないと君子たちは言う。
会社のみんなのみおくりもあって
君子は「ひとかたならぬお世話になりました」と
あいさつをした。
常子たちの
友人たちもたくさん来てくれた。
みんな見送りに来てくれたのだった。
「元気でね」
「気を付けてね」
「さよなら」
さ「よなら・・・」
常子たちは
思い出の干場にいった。
玉置三兄弟の長男が
怪我をしたときタオルをくれた
からといって
自分が染めた手拭いをわたした。
「きれい」というと長男は嬉しそうだった。
常子は「親方に頼もう」と言って
さっていく。
どうやら干場上りたかったようだ。
鞠子は二男の正夫に
「立派な職人さんになってね」という。
美子はみきおに
「いままでありがとう、先生に
たたされないようにね」と
いった。
親方は干場に上ることを
許可してくれた。
「相変わらず大した度胸だ。
おんなにしておくにはもったいない」
という。
美子も登った。
鞠子も・・・
「もうお別れだね・・・」
常子が言う。
常子はあのとき竹蔵が
干場にやってきたこと
家族を守ってくれと約束した
ことを思い出していた。
こうして一家は列車に乗って
出発した。
途中で鉄郎にあった。
大家に聞いたという。
こうして小橋家は
東京へついた。鉄郎は
青柳家をみて去って行った。
深川にある材木問屋青柳商店に
ついた。
みんな威勢よく働いている。
常子はうれしくなった。
青柳商店のまえで
たっていると
大番頭の
隈井が声をかけた。
「なつかしい君子お嬢様
・・・」
とうれしそうにいった。
これからずっとここにいると
ききうれしそうだった。
こちらに帰って来ることは
滝子から聞いていなかったらしい。
「母にとっては取るに足らないこと
だったのか」と
思う君子だった。
君子は終始不安だった。
みんな温かく迎えてくれたが
ほんとうに滝子は
迎えてくれるのだろうか。
隈井は昔からここにいて
昔話をしてくれた。
「君子お嬢様は美しかった」
とか・・・
そういいながら
「女将さんを呼んできますね」と
いって立ち上がった。
常子は
「おばあ様とはどんな方ですか」と
きく。
「一言でいえば
青柳家そのものですね」といった。
そこへ滝子がはいってきた。
君子は両手をついて
「ご無沙汰しております。
この度はお世話になります」と
いった。
常子たちは
一人一人名前をいって
「よろしくお願いします」といった。
**************
君子にとっては
悲しい思い出の実家である。
実家があることを忘れなければ
ならないほど、傷ついて
この家を出たわけだ。
ただ、滝子は怖いという印象が
あるが、店を切り盛りしている
わけで、そうそう
優しいわけがない。
しかし、江戸っ子の曲がったことが
キライなひとだった。
負けず嫌いな人だった。
その母と娘君子は
どうして分かり合えないところが
あったわけだった。
それはこれから
つどつど、でてくるエピソードで
理解ができる。
世の中、子供のことを思わない
親はいないし
親を神速嫌う子供は
いないと
思うけど
どうしても理解できない
親子関係もあるのかも
知れないと思うこともある。
引っ越しで浜松を離れる日
会社の社長がばつが悪そうにしていた。
引っ越しは自分のせいだと思っている
という。
そんなことはないと君子たちは言う。
会社のみんなのみおくりもあって
君子は「ひとかたならぬお世話になりました」と
あいさつをした。
常子たちの
友人たちもたくさん来てくれた。
みんな見送りに来てくれたのだった。
「元気でね」
「気を付けてね」
「さよなら」
さ「よなら・・・」
常子たちは
思い出の干場にいった。
玉置三兄弟の長男が
怪我をしたときタオルをくれた
からといって
自分が染めた手拭いをわたした。
「きれい」というと長男は嬉しそうだった。
常子は「親方に頼もう」と言って
さっていく。
どうやら干場上りたかったようだ。
鞠子は二男の正夫に
「立派な職人さんになってね」という。
美子はみきおに
「いままでありがとう、先生に
たたされないようにね」と
いった。
親方は干場に上ることを
許可してくれた。
「相変わらず大した度胸だ。
おんなにしておくにはもったいない」
という。
美子も登った。
鞠子も・・・
「もうお別れだね・・・」
常子が言う。
常子はあのとき竹蔵が
干場にやってきたこと
家族を守ってくれと約束した
ことを思い出していた。
こうして一家は列車に乗って
出発した。
途中で鉄郎にあった。
大家に聞いたという。
こうして小橋家は
東京へついた。鉄郎は
青柳家をみて去って行った。
深川にある材木問屋青柳商店に
ついた。
みんな威勢よく働いている。
常子はうれしくなった。
青柳商店のまえで
たっていると
大番頭の
隈井が声をかけた。
「なつかしい君子お嬢様
・・・」
とうれしそうにいった。
これからずっとここにいると
ききうれしそうだった。
こちらに帰って来ることは
滝子から聞いていなかったらしい。
「母にとっては取るに足らないこと
だったのか」と
思う君子だった。
君子は終始不安だった。
みんな温かく迎えてくれたが
ほんとうに滝子は
迎えてくれるのだろうか。
隈井は昔からここにいて
昔話をしてくれた。
「君子お嬢様は美しかった」
とか・・・
そういいながら
「女将さんを呼んできますね」と
いって立ち上がった。
常子は
「おばあ様とはどんな方ですか」と
きく。
「一言でいえば
青柳家そのものですね」といった。
そこへ滝子がはいってきた。
君子は両手をついて
「ご無沙汰しております。
この度はお世話になります」と
いった。
常子たちは
一人一人名前をいって
「よろしくお願いします」といった。
**************
君子にとっては
悲しい思い出の実家である。
実家があることを忘れなければ
ならないほど、傷ついて
この家を出たわけだ。
ただ、滝子は怖いという印象が
あるが、店を切り盛りしている
わけで、そうそう
優しいわけがない。
しかし、江戸っ子の曲がったことが
キライなひとだった。
負けず嫌いな人だった。
その母と娘君子は
どうして分かり合えないところが
あったわけだった。
それはこれから
つどつど、でてくるエピソードで
理解ができる。
世の中、子供のことを思わない
親はいないし
親を神速嫌う子供は
いないと
思うけど
どうしても理解できない
親子関係もあるのかも
知れないと思うこともある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます